あなたは家を建てて、どんな人と、どんな暮らしをしたいですか?

ディズニーランドの創設者、ウォルト・ディズニーは言っています。
「人はいつから大人になったのかね・・・」と。
どんな人にも「ワクワク」と、心ときめく少年時代や少女時代があったはずです。

物が余り、物があふれる時代の中にあって、私たちの心は豊かでしょうか?
今こそ「物」から「こと(エピソード)」へ、「こと」から「ものがたり(ストーリー)」へと価値観を見出すことが求められているように思えます。

幸せとは他人が与えてくれるものではなく、自らが感じるものだと思うのです。
幸せを感じる自分、幸せを作り出せる自分。
自らの中にしっかりとした価値観を持つことが大切だと思っています。
人は誰しも、自分しか書くことのできない「ものがたり」の主人公です。

もし「夢」をあきらめなければ、夢は必ず実現します。
実現しないのは「やらない」からです。
「あなたの夢は何ですか?」
「あなたの大切な人は誰ですか?」
・・・ウォルト・ディズニーが問いかけたように、どうか「夢」をみることを忘れないでください。

板東敏男唐突に話を始めてしまいました、、、
初めまして。株式会社ウイングホームの代表の板東敏男と申します。
四半世紀以上の歳月をかけて、お客様にとって価値ある住宅とは何かを追及してきました。

住宅は一生のうちで大きな買い物です。
でも、家を建てることは人生の中では手段です。
そのあと、あとがもっと大切ですよね。
あなたの現在の夢が、家を取得することだとしたら、どうかそのあと、あとのイメージを持ってください。

私たちは、出会ったお客さま、その限られた人間関係と時間の中で、その人やご家族にどこまでも「寄り添う」住宅づくりができるかどうか。
そのために価値ある住宅とはなにか?

日本より150年以上は進んでいる欧米の住宅(2×4(ツーバイフォー)住宅)を学ぶために、何度も往復し、単なる技術だけではなく、その背景、歴史、文化、考え方まで追求してきました。
日本では珍しい、欧米の住宅づくりで「技術移転」を行ったビルダー(建築会社)の一社に名前を連ねるようになりました。この「技術移転」により、日本でも本物の輸入住宅をつくることができるようになりました。そして、現在に至るまで「価値」ある住宅づくりの追求してきました。

お客さまとの出会いの一つ一つが感動の物語

牛久市に世界的に見ても珍しい、淡水で真珠を作ってしまうという会社があります。
数年前、ある方の紹介で、その店舗の建て替え工事の話が舞い込みました。
オーナーでもあり専務でもあるHさんと、技術屋であり社長であるTさんを伴い、弊社の建てた建物をいくつか案内させていただきました。

こよなく、自然や生き物を愛するオーナーHさんはこんな建て方や素材を使って新店舗が本当にできるのなら是非にもとのお話で、当初「鉄筋コンクリート」で予定していた建物は、その後紆余曲折を経て、きわめて短期間のうちに2×4工法(ツーバイフォー工法)へと変更となり、めでたく成約となりました。

しかし、出来ると思っていたその建物はきわめて規模が大きいことと、吹き抜けや大空間のあることから、一部に鉄筋や鉄骨を使わなければ無理ではないかとささやかれ始めました。

私は2×4工法(ツーバイフォー工法)の勉強を、アメリカ現地に直接学んだせいもあって、ちょっとした店舗やホテルなどは全てこの方法で造れるということを、確信していましたので、何の不安もありませんでした。

ところが設計士や部材のメーカーまでもが、それは無理だと言い始めたのです。

日本でこれまで例をみない2×4(ツーバイフォー)住宅に、日本政府も表彰しているアメリカの輸出業者から視察団が来場しました

急きょ、私はアメリカに飛び、実際にそのような規模、あるいはそれ以上の規模の建物がその工法によって建築できることを再度確認してきたのです。

ただ、日本でそれを造るとなると前例がないとのことなので、慎重にならざるをえません。
構造の急所となる部材は、特殊な部材のため、その使い方を間違えれば命取りになりかねないからです。

また部材が大きいために船で港まで運んでも、どうやって現地に搬入するかという初歩的な問題から手を付けなければなりませんでした。

これは以前テレビで見た「新幹線の輸送計画」にヒントを得て、数十台の大型トラックを深夜に国道沿いに移動させることで解決しました。個人住宅会社としては異例の警備員付きでの搬入です。

こんなことから始まった、日本初めてづくしのプロジェクトも無事竣工が終わり、お披露目パーティーが開催されました。その後、この建物はNHKをはじめ、ほとんどのテレビで全国放送されました。また地元の観光名所として旅行雑誌でも紹介されています。

実はここにも感動の物語があったのです。

それは、まだ建築の見積もりの段階でのことでした。
私はこの会社やオーナーが地元では、名士と呼ばれるほどの知名度を持った方であることを知っていましたので、その関係業者には、なるべく地元でもゆかりがあるであろう方たちを採用することで、業者の候補を絞り込んでいました。

そんなときです。
ある関係者がこのオーナーに進言しました。
「そんな聞いたこともない会社(当社のこと)に頼まなくても、私ならもっと信用力のある会社を知っているから紹介をしてあげよう」というものでした。

通常では考えられないことですが、当社がその工事の指定業者として、良かれと思って選定しようとしていた業者からの意見です。

このときこのオーナーのHさんはその担当者にこういったのです。
「何を言ってるんですか。仮にも私が良いと思って選んだ建設会社ですよ。あなたの会社も今でこそ多少は名前がしれてはいるが、人間は、誰でも生まれてきたときは裸なんだよ。みんなに育てられて大きくなっていくんじゃないですか。ちょっとばかり大きくなったからと言って、人を見下してはいけない。まして恩義を忘れるようなことがあってはいけませんよ・・・」と。

私は、このことを大分後になってから聞かされました。

なんということでしょう。ただただ感謝です。
今でも思い出すたびに涙が溢れてしまいます。
「人は生まれてきたときは裸です。」
生涯の座右の銘が増えました。

何のための家づくりか? 家づくりはストーリー

こんな風に、1組1組のお客さまとの関わりもストーリーです。
私や、スタッフは「家」を造るという行為を通して、たとえ、一時でもその「物語」づくりのお手伝いをさせていただけることに無上の喜びを感じています。
私たちは、ハッピーエンドの「終わりのない物語」の仕立て屋であると自負しています。

その「家」を何のために取得して、何をしたいのかという事をしっかり考えておかなければ「良い家」を手に入れることはできません。単なる箱ではなく、そこに住む人たちが、幸せになるための器です。

だから住まいづくりは、施主(建築主)とホームビルダーとの二人三脚、共同作業でできるものです。数字では表せない感性が分かり合えるビルダー選びが重要です。

私は怒っています(業者都合の家づくり)

でも現実はどうでしょう?
日本の住宅業界では「家なんて、所詮ただの箱なんです」という考え方がとても多く一般的な認識です。つまり住宅会社にとって家は「商品の一つ」でしかないのです。

例えば、手元に届く住宅のチラシは、家のチラシなのか、住宅設備のチラシなのかよく分からない状態です。日本の住宅業界は、性能こそ一番という考え方に偏りすぎた勘違いが多くあります。

例えば、住宅展示場の家は宣伝効果を高めるためだけに建てられています。
結果、実際に購入するものとはかけ離れたものだったり、5年も経てば、デザイン価値がなくなってしまうために、建替えています。

アメリカ、カナダにも住宅展示場はありますが、建替えるということはほとんどありません。
価値が継続する家を建てているからです。

ローコスト住宅とは名ばかりの、必要な手間や時間、品質を削減した、質の低い単なる安物。
性能を伝えるために、一部の項目だけを検査して試験をOKとする表示性能の問題。
建てた瞬間から資産価値がなくなっていき、粗大ゴミに向かう家。

などなど・・・

今の日本の住宅業界は、消費者のためではなく、建設会社のために存在しているように見えて仕方ありません。建てる側の都合で進んでいることが、いかに多いことか、、、

遅れている日本の住宅づくり

日本の住宅業界でデタラメが横行している理由はもう一つあります。
新しい技術や考え方を都合の良いように取り入れたため、消費者にまったく価値を提供できていない、という事です。

過去に海外の技術が多く流入しましたが、そのほとんどは背景や真意までの導入ではなく、理屈をよく理解していなかったり、一部企業の利権が絡んだり、正確な意味が伝わらないまま取り入れる結果となりました。

日本の住宅づくりはアメリカのそれよりも150年以上は遅れていると言われています。
同じものが同じ価格で造れないジレンマを日本の住宅産業はどう考えるべきなのでしょう。

一組一組のお客さまと向き合う

これは建て主にとって、
「材料費のムダ」
「耐久性や安全性の低下」
「使い勝手の融通」
「資産として価値が下がってしまう」
などと、直接、はねかえってくる不利益につながっています。

私たちは、そのことを深くアメリカ現地に学び、幾度も日本と海外を行き来して、工務店単独としては前例がほとんどない「技術移転」を日本国内にもたらしました。

そして、消費者に価値が届いていない日本の住宅業界に、正しい技術や考え方を広めようと、全国での講演や執筆も盛んに行いました。
ですが、深い思いはなかなか伝わりませんでした・・・

今は、原点に立ち返り、自分の目の届く範囲の仕事をしようと、一組一組のお客様に「寄り添う」家づくりを目指しています。

私たちがつねに初心に返り、自分自身に投げかけている質問があります。

「あなたはお客様の住宅を建てようとするとき、大切な親兄弟や、愛する恋人のためにするような想いで、建設をすることができますか?」と・・・。

地道な活動が、より多くの、ハッピーエンドの「終わりのない物語」のお役に立てればと思い仕事に取り組んでいます。