家族が幸せに暮らすための建築計画のポイント


先立つものも考える

当然一番先に考えることは、資金計画です。

購入可能という考え方だけでなく、銀行や金融公庫からの借り入れを予定して計画をする方は返済可能な範囲で計画を立てることが重要です。経済学者シュワーベの説によると、世帯収入の2~3倍以内が望ましいとされています。

 

環境との調和

自分が購入した土地だから、自分の好き勝手にしていいでしょ!という考えでは、いつの間にか近所の人に自分や家族が鼻つまみものにされているなんてこともしばしば…

住宅建設計画は環境に配慮して、調和をとることから始まります。

高級住宅街でなくとも、その土地や地域には、それなりの雰囲気というものがあります。その地域の雰囲気や環境を害してしまうような外観や色彩はその地域の全体の価値を下げてしまうことになるからです。

 

外からどう見せるか、見せたいか

建物の外観デザインを決めます。家庭とは「家」と「庭」と書きます。

住宅をつくる人が必ず周囲の環境と、その住宅に調和する庭をつくることと、その庭を維持管理する責任が問われることになります。

樹木1本であっても庭の計画はあらかじめしておいた方がいいでしょう。(予算のことも)

外観デザインはこの時点ではっきりしていなくてもよいので、敷地の形状や道路の位置などや、ライフラインとの接続スペース、外部から自分の住まいを見たときに何処を見せ場にするのか、外から見たイメージが格好良くなるデザインや配置を大まかに考えておきましょう。

 

間取りを考える

日本では多くの場合、間取りから外観を決める手法がとられているために、かえって外観も間取りも融通が利かなくなってしまい貧祖なデザインと増改築不可能な住宅が出来上がってしまいます。

やってみるとわかりますが、外観のデザインのイメージや形状、大きさを先に決めておいてから、間取りを考えていった方が、かえって間取りが自由になります。

間取りを考えるときに、忘れてはいけないのが空間の役割です。空間には人やモノを引き離す効用と近づける効用があります。大変重要なことで考えてみて下さい。

間取りの作成にはオープンプランニングという考え方がお勧めです。これは、座った時、立っている時で空間がさえぎられたり、開放されたり変化することを言います。

日本でも、ふすまで仕切られた部屋を閉めると2つの部屋にあり、開けると大きな1つの部屋になるという使い方があります。使用目的に応じて部屋の大きさが変化出来るのも、オープンプランニング的発想です。

また、階段等も家族がいる前を通って各自の部屋に行くようなレイアウトの工夫で、いつ、誰がでかけたのか、帰ってきたのかわからないということが自然となくなります。家族の気配が感じられる間取りのつくり方が重要です。

 

中身を考える

外観と間取りとの調整をして、大まかな全体像が完成します。

その中に、予算と感性に合わせて、流し台やお風呂、トイレ等の衛生設備機器を選んでいきます。必然的にコンセントや蛇口の位置等が定まってきます。また、内部、外部の仕上げ方法や質感を考えます。

 

まとめ

部分から全体を考えるのではなく、全体から部分を考えていき、部分からまた、残体の予算や趣味に照らし合わせて再調整、微調整をしていくことがポイントです。